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の実践的なアプローチは、関係者個々のレベルでは地味な実践であり、行政枠や機関間の組織的な連携等の難しさ等今後の課題は山積しているものの、地域や家族支援の間題を関係者一人一人がそれぞれの問題として捉えることができた点で有効であったと思われる。

 

(2)実践後の地域変容
?@親の会発足について
宿泊講習会に参加し地域の情報を得ることによって、その地区に存在している親の会に入会している事もあるが、何もないところから創りあげようとしている地域が出始めている。
第1回目の宿泊講習会に保健婦とともに参加した親が、それ以降保健婦とよく話しをするようになり、定例のお茶のみ会がはじまった。そこへ地域に居住している、障客児を持つ親も来るようになり、今では毎月5人ほど集まって話し合いをしている。特別に親の会を作ろうと思っていた訳ではないが、こうしていつも集まっているうちに、せっかくだから会を作ってしまおうかという話しになって、自信は無いけれどやってみようかなと積極的な姿勢で取り組めるという事だった。

 

?A地域での勉強会実施
宿泊講習会や巡回訪問などで関係してきた地域の保母から勉強会の要請を受けて実施した。ここでは保育所に通っている子どもを実際に観察し、子どもの見方や具体的な接し方について実技とミーティングを中心に行った。これまでもこのような勉強会をして障害児保育に対しての職員研修の場を持ちたかったが、何をどうすればよいのか分からず、他機関で主催する講習会などへ1〜2名の職員を派遣する事しかできなかった。自分の所で主催し自分達が抱えているケースで勉強会をする事により、受け身でなく積極的な姿勢で取り組めるという事だった。

 

このような実態が全ての地域ではないにせよ現れてきている。また、拠点施設へこれまであまり相談依頼の無かった地域からもケースについての電話相談や、関連機関に関する問い合わせも増えてきた。支援体制をシステムとして組んでいこうとするとき、このように各地域にいて個人や機関が気軽に連絡を取り合える事で、細かったパイプが太くなり情報の流れもスムーズになる。それがさらにもっといいシステムを構築していく上でのデータとなり、今後に活かされていくものであろう。

 

(3)実践を踏まえた今後の展望
?@子ども・親に対する援助活動の質的向上に向けて
支援システムにおける機能(専門療育、相談、研修、コーディネート、レスパイト、情報提供)が、各機関にきれいに分担された上で連携がスムーズに行われることが望ましいようにも見えるが、親子に携わる中心的な機関なり個人なりが、上記の機能についてある程度持ち合わせなければ、結果的に、親子への負担が生じてくることは避けられないのではないだろうか。その意味では、親子と接する場

 

 

 

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